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近年、全国各地で訪問看護ステーションが建設され、2023年4月時点で15,697件（※https://www.zenhokan.or.jp/wp-content/uploads/r5-research.pdf）となり、訪問看護師として働く方が増えています。
この訪問看護師は、病院やクリニックで働く病棟看護師と看護の考え方や業務内容に違いがあります。この記事では、自宅や介護施設を訪れて医療サポートを行う訪問看護師と病院の病棟で働く病棟看護師、それぞれの仕事内容や他職種との連携の様子、社会のニーズなどをご紹介しますので、看護師としてのキャリアパスについて考えている方はぜひ参考にしてください。

訪問看護師と病棟看護師の基本的な違い

訪問看護師と病棟看護師の基本的な違いに、職場や勤務体制、看護目標が挙げられます。
訪問看護師は訪問看護ステーション、訪問看護を行っている病院やクリニックに勤務し、患者の自宅や介護施設を訪れ、在宅医療サービスを提供します。訪問看護は、患者が自宅や施設で安全かつ快適に生活できるよう支援することが目標となっています。
一方、病棟看護師は主に病院やクリニックの病棟で勤務し、医師の指示に基づいて入院患者の包括的な医療ケアを担当します。病院や病床を持つクリニックでは、2交代制や3交代制での勤務が一般的です。また、病院では治療や病気の回復が最優先事項のため、治療が順調に進み、症状が改善することを目標としています。

主な仕事で見る訪問看護師と病棟看護師の違い

訪問看護師は、患者やその家族が自宅や介護施設での生活を続けられるように支援することを目的としているため、患者の健康状態の管理や定期的な薬剤管理サポート、日常生活の支援などが中心です。さらに、患者の自立と生活の質を支えるため、家族に対してもケアの指導や心理的なサポートを行うことがあります。
一方、病棟看護師の仕事は、入院患者に対する治療及び病状の回復に重点を置いています。看護師は患者の日々の健康状態を観察し、バイタルサインのチェック、投薬管理、傷の手当てなど適切な医療処置を必要に応じて行います。患者や家族への情報提供や心理的サポートも重要な役割です。治療計画や病状に関する説明、患者の不安解消や感情のサポートなども業務に含まれています。

求められる他職種との連携の仕方も違う

病棟看護師と訪問看護師は、他の医療専門家やスタッフとの連携の仕方も異なります。
訪問看護師は、患者の自宅や地域社会を基盤として活動するため、より広範な連携が求められるでしょう。在宅環境における患者のニーズを評価し、医師と連携して適切な医療ケアを提供するだけでなく、ケアマネージャーや地域のサポートセンターなどと協力しながら、患者とその家族の日常生活を支援します。
一方、病棟看護師は、病院やクリニック内で組織の一員として働き、医師、理学療法士、社会福祉士などと連携しながら、一丸として患者の治療と回復のために協力体制を築き、情報を共有します。

今回のまとめ

近年、全国各地で訪問看護ステーションが建設され、2023年4月時点で15,697件（※https://www.zenhokan.or.jp/wp-content/uploads/r5-research.pdf）となり、訪問看護師として働く方が増えています。訪問看護師と病棟看護師はそれぞれ独自の働き方と看護目標、連携の仕方があるため、双方の違いを理解することは看護師としてのキャリアパスを検討する上で重要です。訪問看護師と病棟看護師のそれぞれの役割を理解し、自分に合った働き方を選択してください。

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